いつもの土曜日

 えぇ、最近は、どうも、なんだか小説が読みたくなって仕様が無くなりまして、週末に、さいわい友人と飲む約束をとりつけましたんで、ひさしぶりにジュクへ参りました。
ジュンク堂で文庫なんざ漁ったんでございますが、ちくまなんかになると、もう高くっていけません。他を漁ってるうちに時間になっちまいまして、結局買ったのは「東京人」、特集は「映画の中の東京」。表紙の三船敏郎原節子が眼に入っちゃぁ、もうこりゃ買うしかございません。
 まぁ本の話は、ここいらで仕舞いにいたしまして、落ち合った友人と思い出横丁で一杯やっておりますってぇと、後から客が数人入って来やした。この旦那方がもう思想的にマッカッカな旦那方でございまして。旦那方のお話に、思わずこちらも傾聴してしまいました。
 酔いが回るごとに、旦那方の話が滅法面白くてなって仕様が無い。齢70近くの方が、「俺は共産主義よりも無政府主義なんだ!」なぁんて叫んでらっしゃって、こいつぁ、すぐにでも有楽町で辻説法に立っていただきたい具合でございました。

いや、実に美味しい酒をいただきました。