特に書くこと無し

仕事が捗らず、珍しく帰宅が12時近くになる。
すっかり冷えてしまった夕餉の膳で、秀子がうたた寝をしていた。
父親を待つとは孝行娘であるが、湯冷めがたたって風でもひかれては
かえって仇となるので、軽く叱りつけ部屋に帰す。

冷酒の猪口の縁が、少し滲んで見えた。