図書館の一部になるんだ

通勤の間に、正岡容川本三郎幸田文の随筆を読み、
夜は、布団の中で遅ればせながら、村上春樹の「海辺のカフカ」を読んでいる。
登場人物のひとりが、主人公の少年に向かって「君は甲村記念図書館の一員になる」と言う。
都会を離れて、地方の趣味の良い図書館に暮らす。これには、とても心を動かされてしまった。
今度引っ越すとしたら、東京の他の町とかではなく、いっそ首都圏を離れて静かに暮らしたいとさえ思う。
こう思うのも、去年の関が原の旅の印象のせいかもしれない。
図書館や美術館なんて、贅沢は言わない。ひっそりとした昔町の、なにかの一部になりたい。