兎と毒ガス

昨日の続きで旅の情報をWebで調べていているうちに、瀬戸内海の大久野島の情報にひっかかった。
戦時中は化学兵器生産の拠点となった島だ。終戦後は島全体が国民休暇村に指定されてリゾート地に姿を変えている。
それでも、旧軍発電所跡や毒ガス貯蔵庫跡の廃墟は残してあるし、初めてこの島を訪れる家族連れのためにも、ちゃんと毒ガス資料館を用意しておいてやったぜ。っていう漢っぽいところが、なんとも廃墟マニアをよろめかす夢のような島。
そんな闇を抱える一方、「兎島」という別名もあって、なぜかこの島には愛らしいウサギさんたちが、いたるところにいっぱいいるらしい。このウサギさんたちがいつからこの島に棲みついているかについては、ガス漏れ検知のために旧軍が放したという説と、戦後に小学校で飼われていたウサギが放されて繁殖したという説の二つがある。Wikiでは小学校説になっている。
毒ガス工場の廃墟にウサギさんという、トラウマを植えつけた途端に癒してくれそうな組み合わせは、秀逸にして他を寄せ付けない。

旅のプランとしては、尾道から芸予諸島をめぐって今治に向かう途中に、大三島からフェリーで立ち寄ってみるといいでしょう。
余談ですが、今治にお越しの際は、ぜひ米屋町4丁目1−2の早川屋コンニャク製造卸店にお寄りください。私の生家でございます。(嘘)