大子町一日目

10月11日、土曜日。id:alsograficoさんの住む、茨城県大子町を訪れる。上野発の特急「スーパーひたち」を水戸で下車。水郡線に乗り換えて常陸大子に着いたのは10時半すぎ。

常陸大子。改札の向こうに見えるのが水郡線の新型車両。


alsograficoさんが迎えにきてくれるまでの間、駅前をぶらぶらする。

駅から徒歩0分の恵まれた立地条件のゲームセンター。


ブログで見なれたパジェロミニに乗って、alsograficoさんが到着した。初対面の挨拶を交わす。
車に乗せてもらい、まずは駅から近い大子レトロ館へ連れて行ってもらった。

街道筋に建つ立派な建物。


中は改装されて土足で入れる土産物屋のような店になっている。内部も当時のままだったら、もっといいのにと思うのは旅人のわがまま。
お土産と一緒になぜか古本が置いてある。題名は忘れてしまったが、スキンヘッドになる前の瀬戸内寂聴(晴美)の文庫本が100円で売っていた。買っておけばよかった。
お昼は、alsograficoさん宅に近い「待月」で蕎麦を食べることにしたので、早速、alsograficoさん宅まで車で直行。

到着。八溝川のせせらぎを目前にした一軒家。


お蕎麦を食べに「待月」まで歩いていく。八溝川の見える窓辺の席でいただいた天ざると味噌おでんが非常に美味しかった。
腹ごしらえが済んでから、id:phoさん、id:kany1120さんが到着するまでの間、家の中をひと通り見せてもらう。
この家に入ったときの状態から現状にいたるまでの、修理や改装の数々を説明してもらったら、気が遠くなってきた。とても、自分にはできない。
作業場を拝見。木工や漆かきの道具を見せてもらう。漆かきの道具の形が独特で非常に美しい。

フィールドノートより。


alsograficoさんの話によると、これらの特殊な刃物を作る鍛冶職人も、現在では青森か岩手にひとりしか残っていないらしい。
川田順造が「船釘を作る鍛冶職人がいなくなれば、船大工がいても和船は滅びる」と書いていた。まさに、まったく同じ種類の危機を、今自分は聞かされているわけだ。
これらの道具を使って、漆かきの作業を説明してくれるalsograficoさんが、頼もしく見えた。

玄関には、ベテランの職人さんがかいた漆の木が立てかけてある。もはや芸術品。


再度、常陸大子駅に向かい、phoさんとkanyさんが合流。初対面の挨拶を交わす。
ゆばの里で豆乳の試飲。月待の滝を見学。地元の共同温泉でひと風呂。ひとととおり観光。
途中、この夜に泊まる宿のチェックインを済ませておこうと思い、予約したビジネスホテルを探すも見当たらない。電話をかけ、alsograficoさんに道順を聞いてもらい、たどりついた場所はラーメン屋だった。人を馬鹿にするもんじゃないよと思ったが、よくよく見ると、たしかに予約したホテルの名前が控え目に掲げてある。つまり、ラーメン屋が二階をビジネスホテルにしているわけだ。職業選択の自由
受付には誰もいない。きっと出前にでも出ているのだろう。10分くらい待たされて、ようやくチェックイン。
夕食は運転している人には申し訳ないけれど、ビールと海鮮丼を注文。
時間が迫ってきたので、二人の宿泊先と俺のラーメン屋まで車で送ってもらう。