雨に唄えば

ずぶ濡れになります。はい。
昼過ぎに上野で買い物を済ませると、激しい雨が俺を叩く。
野村芳太郎監督の『張込み』で、こんな雨の中、高峰秀子が下駄の鼻緒を切らせるシーンがあった。
小津の『浮草』では、雁治朗が京マチ子に罵声を浴びせていた。
上野から動坂までずぶ濡れになって歩く。気分は『昭和残侠伝』の高倉健池部良は出てこなかった。藤純子なんかいらねぇ。