イェー!東野英治郎です

本日も、神保町シアターへ行くつもりだったのだけれど、京橋のフィルムセンター「アンコール特集2007年度上映作品より」の番組で、去年の川島雄三特集で見逃した「青べか物語」がかかる。予定を変更して京橋に向かうことにした。
昭和30年代の江戸川河口や、浦安の風景が写されている。それだけで、もうオナカいっぱい。
原作が書かれた当時の、東京から見れば異郷のような風俗を、東京タワーも建っている製作当時にそのまま再現するのも乱暴な話だが、新藤兼人の脚本がいい。
東野英治郎加藤武が、始終イエー!イエー!言いながら、やりたい放題やってるのが可笑しくてしょうがない。酌婦役の左幸子が強烈に可愛い。彼ら住民の中にあっては、主役の森繁が霞んでしまう。まるでフェリーニの映画みたいだ。
名古屋章小池朝雄が、干潟で延々と追っかけっこをするロングショットや、左朴全の昔語りの中で、船を追って江戸川の堤の上を走る少女(桜井浩子!)を移動で撮るシーン。都会を舞台にすることが多い監督だから、こんなひろびろとした画面が、とても新鮮だったりする。