その辺をのみこんでください

今和次郎考現学入門』を読んでいたら、こんな記述があった。

大地主たちは、田畑をほっちゃらかしにしている。しかも永遠の計画の意図でほっちゃらかしにしている。

1927年、神奈川のお不動さんの道しるべについて報告した和次郎先生のお言葉である。

右大山、左平塚道、さらに、右厚木道と刻まれている路傍の道しるべ……ちょっと神奈川県の地図を出してその辺をのみこんでください。

と、おっしゃっておられるので、現在の神奈川県の地図を出して、その辺を特定すれば、いかに“ほっちゃらかし”にされちゃったかを確認できるやもしれない。
文句を言われ、ため息をつかれた末に、ほったらかしにされてしまったとしても、まだ何とかなるかもしれない。しかし、永遠の計画の意図で、ほっちゃらかされちゃったりしたら、もうお終いだな。と思った。

考現学入門 (ちくま文庫)

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