Love is so funny, the joke is on me

随分と遅い追記になるのだけれど、先日UPしたFine Young CannibalsのPVは、ちょうどsergejO氏と話題にあがった「丸井サウンドロフト」。岡部まり嬢の紹介で知ったのだった。その週には早速レコードを手に入れていた。


80年代半ばまでのイギリスのポップミュージックでは、ネオアコという小さな芽から、ジャズ・インフルエンス・ミュージックが生まれ、ブルーアイド・ソウルという大きな市場に拡大した記憶がある。
Fine Young Cannibalsも、そういった分類に入るのだろう。前身はスカのグループだったはずだ。二つに分裂したあと彼等のほうが成功したのは、ボーカルのローランド・ギフトの存在が大きい。キング・エルビスの"Suspicious Mind"のカバーでの本家顔負けのソウルフルな唄いっぷりは、ちょっと話題になったものだ。管楽器には、Pale Fountainsの影響も感じる、もちろんPale Fountainsより全然うまいけれど。


"Funny how love is"を、「恋とはおかしなものだね」と訳したのは原題がジャズのスタンダードを意識していたからで、当時の日本語訳は「愛」だったと思う。歌の内容からすれば「愛とはおかしなものだね」のほうがすっきりするだろう。もちろん恋と愛の違いはわからないけれど。
Ronron氏とelmikamino氏が、スターに寄せて引用した部分が、この歌の肝だと思う。

君が出て行ったときに 僕は死んでしまうと思った
君のいない将来なんて 想像もつかなかった
今僕らは一緒に暮らしてはいない それでも僕はまだ生きている
ずいぶん長いあいだ 君と会っていないっていうのに
愛っておかしなものだね



何年も聴いていないしCDで買いなおしてもいないのに、なんであのPVを貼り付けたのかは、やっぱりこの歌詞のせいなんだろうな。
多くの人が同じ経験をしていると思うけれど、心が張り裂けても、僕はまだ生きている。