またもや「浮草」の話

宮川一夫キャメラマン一代」の中に、こんな記述があった。

『浮草』では、激しい雨の降る場面を撮ったのですが、これも小津さんには申し訳なく思っているシーンです。
中村雁治郎さんと京マチ子さんが、豪雨を間にして、向かい合った軒先から怒鳴り合うところです。
後で分かったのですが、小津さんの映画には、あんなに激しい雨のシーンはありません。その時の私は、もっと激しく降らせても面白いのではないかと考えていました。
激しい雨にさえぎられて、雁治郎さんと京マチ子さんが近寄ることができず、道をはさんで怒鳴り合っていることを表現したかったからです。
私の思いはそうだったのですが、小津さんはどうだったのでしょう。

とゆうことは、あの凄い場面は、宮川一夫のアイデアだったのだろうか?
こうゆう話は撮影監督の話を読むと、よく出てくるのだけれど、小津の映画でねぇ…。